鼻(血)

鼻の穴の奥の方、鼻の内部にはかなりの奥行きがあるそうです。でも暗くて中は何も見えません。そして鼻血がどこから出ているのかも不明です。実は鼻血のほとんどは、キーゼルバッハ部位(鼻の穴の億2cmほどの所)というところからの出血だそうです。

 

その部位には、細かい血管が多数集っていて、粘膜の表面近くで網の目のように入り組んでいるそうです。鼻の穴の近くにあるため、鼻の穴をほじったり、強く鼻をかんだりすることで傷付きやすいそうです。表面の粘膜が壊れて血管が切れて出血します。

普通子どもは大人よりも粘膜が薄くて破れやすく、鼻の中を触ることが多いので鼻血が多いことになります。子どもの鼻血の9割ほどは、鼻の穴をほじるなどしてキーゼルバッハ部位を傷つけてしまうことが原因だそうです。

 

チョコレートやピーナッツを食べ過ぎると鼻血が出るといわれますが、医学的な根拠はないそうです。また、興奮すると鼻血が出るというのも可能性としては低いそうです。普通鼻血は5~10分ほどで止まりますが、もしすぐに止まらない場合、それはキーゼルバッハ部位が傷付いたのではなくて、鼻の奥の方を通っている太い血管の傷が考えられるために、それは高血圧による動脈硬化などの全身性の病気が潜んでいる可能性があるそうです。

 

高血圧の人や、糖尿病をわずらう人、タバコを吸う人は血管の壁が固くなってもろくなっていることがあるそうです。さらには止まりにくい鼻血が繰り返し起こる場合、白血病や血友病が疑われるそうです。中には、大量の鼻血が繰り返し出るオスラー病という遺伝性の病気もあるそうです。

 

冬の乾燥した時期には、皮膚が敏感になっているので鼻血が出る確立も高くなります。鼻血の時の正しい処置は、上を向くことでもなく、ティッシュをつめることでもなく、普通の姿勢でしばらくの間、鼻(=鼻の内部の出血部分)をつまんで止血することだそうです。

 

ティッシュをつめると粘膜をさらに傷つけてしまうこともあり、取り出す時に傷口を刺激してしまいます。上を向くと鼻血を飲んでしまい、気分が悪くなって吐いてしまい、それが喉につまる可能性があるのでどちらも間違った処置だそうです。

 

26.12.12